鳥人大系

鳥人大系(1) (手塚治虫漫画全集)

鳥人大系(2) (手塚治虫漫画全集)

今日は漫画の神様が入滅なさった日です。ということで追悼の意を込めて感想を書こうかと。この間買った全集版「鳥人大系」です。全集はようやく半分くらい集まりました…あと200冊。
鳥が人間を制圧して新たなる文明を築く、というのがおおまかなストーリーなんですけど、基本的にはショートストーリーを積み重ねているような形です。ストーリーテラーたる手塚先生の本領発揮という感じですごい面白い。この短いページ数によくもまぁこれだけ内容を詰められるなあ、と感嘆します。先生自身もすごく楽しんで描かれたのだろうなあ。特におなじみの昔話を下敷きにした短編やイエスの生涯を鳥人に置き換えたストーリーなんかはこれぞ手塚治虫！という感じ。
あと、２巻は半分くらい「よろめき動物記」です。2P漫画の連作で、大人漫画用の絵柄。何せ一昔前の風刺ですのでわからないものはわからないのですが、全体的にこういう雰囲気は好きです。手塚先生は色んなジャンルが描けるから本当にあらためて今更ですがすごい。あと時々動物じゃないものが題材になってるのはご愛嬌です。