ポニョ見てきました

海洋生物が専門だもので、つっこみどころがぼろぼろ出てきて本編を十分に楽しめなかった感があります。残念。でも面白かったよ。以下ネタバレな感想をちょこちょこ。主に生物学的or古生物学的なつっこみ。

  • クラゲのストロビレーション(クラゲの分裂のこと)が、どう考えても間違えてた。体の向き逆!逆!そもそも完全なクラゲ形になる前段階で分裂するんだぜ!わかってやってるのかそうでもないのか。

  • 海で拾った生物を無邪気に淡水へ浸す少年に戦慄。まぁ金魚だと考えたんならわからんじゃないですが、しかし海の魚にも赤いのは山ほどいるのだよ。都会暮らしで最近海の近くで住み始めた、とかそういうわけでもないっぽいしどうかと思うんだぜ。

  • 両親を名前で呼び捨てるあたりは最後までなじめませんでした。ああいうのって最近は一般的なのかな。

  • 板皮類(作中で古代魚って呼ばれてた彼ら)が出てきたときは正直狂喜乱舞しました。歴代生物の中でもトップ10に入るくらい好きなんです板皮類。かわいいようかわいいよう。板皮類が動くさまを見られたってだけでも十分に見る価値があったように思いました。

  • しかしどう見てもディプロカウルスな子が海底を横切っていたのは正直どうかと思う。だってディプロカウルス両生類だぜ…川の生き物だぜ…

  • ラスト近くでフジモトとかおばあちゃんたちが入っていた海中のシェルター的物体、あれはおそらくクシクラゲだと思いますが、いくらなんでも櫛板列(きらきら光ってた部分)が多すぎると思う(現在のクシクラゲは8列。昔の化石でもせいぜい16列とかだったはず)。まぁあれは生物じゃない可能性もあるし8列とかじゃ演出的にしょぼくなったことは確実なので、いいんですけど。けど。

  • などなど、専門分野に絡んだ些事がいちいち気にかかって仕様がなかったです。でもフジモトは超可愛かった。DNA云々を明らかによく理解していない風にくっちゃべる感じがとてもよかった。